Call of Juarez Gunslinger

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西部劇をテーマにしたFPS。数日前に購入してすぐに夢中になり、そのまま一気にノーマルモードをクリア。面白いです。

中身はコテコテのステージクリア式のゲームで、ウエスタンな雰囲気で撃ち合いをしたいという欲望をストレートに叶えてくれるのがいい。美術はリアル志向だけど、ゲームシステムは爽快感を高めるようデフォルメされていて遊びやすい。自然回復が強力で、完全に蜂の巣にでもされない限り死なないので神経はそれほど使わない。早撃ちモード(いわゆるバレットタイム)を駆使してコンボを繋げていくのは癖になる気持ちよさがある。

人間の動きや服装も精巧に作り込まれているけど、これがあまりに風景と調和していて、たまに存在に気づかないときがある(これは自分で遊んでいて驚いた)。レーダーなど敵の位置を示す機能がないので、わりとこのことが難易度を高める要因になりがち。早撃ちモード中は敵が赤く表示されるので、索敵目的で使うのも一つの手かも。

序盤はひたすら筋書き通りにことを進めるだけで、お話としては特に面白みはない。しかし徐々に虚構が現実を浸食し、矛盾が生まれ、やがては主人公の存在すらも危うく……と、中盤から加速度的に面白くなる。意外にミステリの色が強い。この「虚構が現実を浸食する」演出が秀逸で、映像をメタ的に操作する(例えば逆再生とか)のは近年の映画ではわりとよく見られる手法だけど、ゲームという媒体でインタラクティブにそれが行われるのはかなり新鮮だった。これはぜひ多くの人に体験してほしいと思う。

必須ではないけれど、西部劇に関する基礎的な知識はあったほうがいい。例えばダイムノベルとはどんなものか、パット・ギャレットとは何者かなどを知らないといきなり置いてきぼりをくらう。歴史上の著名なガンマンたちと戦えるというのが一つの売りで、相手のプロフィールを全く知らないとそこらへんのカタルシスが味わえない。これは少し勿体ない。ただゲーム中で拾えるシークレットを使うことでTIPSが閲覧でき、少しずつ西部劇の知識が養われるようになっている。隙のないゲームだなあと感じる。

ちなみに標準で日本語ローカライズされていて、これがなかなかよいでき。機械翻訳では不可能な外連味がある。

★★★★