星を継ぐもの

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

月で発見された人間の死体――調査の結果、死後五万年が経過しているという異常な事実が判明した――という冒頭から、あとはひたすら分析。殺人が起こったりとか、基地が爆発したりとか、闇の組織の陰謀とか、そういうのは一切ない(途中木星がごにゃごにゃとかあったりするけど)。仮説を立てては棄却され、そのたびに真実に近づいていく、それらの過程を楽しむ小説だ。

サイエンスの根源的な面白さを読む人に気づかせてくれる、本当に優れたSFだと思う。そしてラストシーンがすばらしい。自分が読んだSFの中で、最も好きなラストシーンの一つだ。

★★★★★